漢方放浪記

人の少ない京都を旅する 鞍馬山

鞍馬山

今回イトガクの中で唯一、計画に上がっていたのが鞍馬山であった。何となく源義経や天狗伝説が気になったもので一度見てみたいという軽い気持ちで向かうことになった。

鞍馬山への今回のルート

行き

今回の鞍馬山までのルートは、地下鉄で国際会館駅まで赴き、国際会館からは貴船・鞍馬方面のバスに乗り1時間ちょっとの移動であった。バスに乗っても、大体の人が貴船で下車するため、鞍馬方面には人が多いとは言えない。バスを降りるとすぐに山門が見えるので、迷うこともないだろう。

帰り

ついでに帰るのルートは、少し趣向を変えてみた。鞍馬山にはバス以外にも叡山電鉄があり、駅のロータリーには天狗のオブジェが置いてある。だいたい鞍馬の紹介に出てくる写真だ。鞍馬駅から出町柳行きに乗り、春ならば鮮やかな青いモミジのトンネルを潜り抜ける、秋ならば見事な紅葉なのだろうなと想像に難くない。およそ30分くらいで出町柳駅に到着する。通常であれば京阪に乗り、東福寺でJR奈良線で京都駅に行くことになる。ただ、東福寺だと伏見から京都へと戻る人が多いことから、七条駅で下車をして京都駅までゆっくりと散策し15分ほどでたどり着いた。

鞍馬寺

山門の前に一対の狛犬がいるが、この狛犬は犬ではなく虎と言われている。よく見るとシマが入っているのがわかる。これは、鞍馬寺ではほとんど覚えていないが寅の年の寅の日に何とやらという事があるため、寅信仰があるが故だとか。そして鞍馬寺では多くの神道や修験などが入り込み新たに昇華して、近年に鞍馬弘教として成立したそうだ。(HP調べ)

鞍馬寺を回るには2つのルートがある。1つはケーブルカーを使うルート、もう1つは九十九折(つづらおり)という傾斜のある曲がりくねった山道を登るルートだ。結果としてはケーブルカーを使って行くルートを選択したのだが、そうなると九十九折の途中にある名勝が参れないということで、途中の由岐神社までは登り、折り返してケーブルカーに乗る手段をとった。

由岐神社へと向かう道すがら、魔王の滝と呼ばれる少し可愛いチョロチョロ流れる滝があり、さらに登ると進入禁止の区域があった。「鬼一法眼神社」という若き源義経である牛若丸に兵法を授けた?あるいは『六韜(りくとう)』という兵法書を奪われた?鬼一法眼を祀った神社である。しかし、境内は西日本豪雨台風の影響で杉の木がなぎ倒されて、社殿が半壊している状態にあり参拝することは叶わなかった。『六韜』に関しては現在読書中なので、まとめが出来たらこちらのブログでも紹介したい。

由岐神社


ここにある門は豊臣秀頼により再建されている。境内に入るとご神木である大杉があり、小さいながら大杉社として祭られている。さらに上がっていくことで由岐神社の本殿に至る。ここでちょっと変わったおみくじがあったのでやってみた。普通のところよりも500円と少しお高いのだが、賽銭を納めると何と天狗の形をしたキーホルダーが出てくるではないか。天狗の形をしているだけに留まらず、中に鈴が入っている。そして後頭部をよく見ると筒が刺さっておりまして、その筒の中におみくじがある。結果は見事に大吉で、何をしても上手く行く!とのことだった。

おみくじで良い運勢を引き合ってたところで由岐神社を後にし、義経公の供養塔を参りケーブルカー乗り場へと向かった。

ケーブルカーは30人くらい乗車出来るようになっており、連休シーズンだと乗り溢れることもある。乗車時間は5分ほどあり、鞍馬の山にある木々などを見ながら山頂の多宝堂にたどり着く。多宝堂から平坦な道を進み、道すがらにある台風によって半壊している弥勒堂を右手にみながら歩き、休憩所にあたる洗心亭と阿弥陀如来像の鎮座する転法輪堂に至る。暗くてよく見えないもののの、阿弥陀如来像は結構立派なので観てもらいたい。

転法輪堂の階段を昇ると本殿がある。この本殿の前にある広場(金剛床)はパワースポットと呼ばれており星曼荼羅が形成されている。本殿には千手観音菩薩・毘沙門天王・護法魔王尊が祀られているが、暗くて正直よく見えなかったが奥ゆかしさを感じる堂であった。

本来ならば奥院まで行き魔王殿から貴船に抜ける予定ではあった、今回は天候が冴えないこともあり、本殿までで終わりとした。
次回こそは奥院を目指していきたい。とりあえず、春は虫が多いので気をつけていかれてほしいものだ。

たまには中医らしい事を書く必要があるので、少しだけ述べておくと鞍馬山は四神の1つ玄武に属する。玄武は北を表し、自然では水を表し人体では腎を表す。まず全ては水から始まり、次に火が起こると言われている。北に山が配置される事で玄武のようにどっしりする。腎の気も同じように漏らしてはいけないので、どっしりする必要がある。腎は先天の気であり生殖排泄などを司るので、腎のどっしりする機能を失うと不妊症や失禁などを起こすだけではなく、場合により命を失うことだってある。人体において重要な臓になる。

それでは、次は京都の旅の最後。

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